【脊椎】頚椎装具の可動域制限効果(最大100%として)

参考文献
Johnson RM,et al Cervical orthoses. A study comparing their effectiveness in restricting cervical motion in normal subjects. J Bone Joint Surg Am. 1977

術後の装具の使い分け
◯除圧術のみ
ソフトカラー2週間程度 もしくは装着せず
(椎間関節残せているのならば)

◯固定併用時
ソフトカラーもしくはフィラデルフィア装具を術後2ヵ月程
→ほぼ骨移植しているので移植骨が生体に馴染むにはそれぐらいはかかる為

参考文献
徳橋 泰明 編 新執刀医のためのサージカルテクニック 脊椎

【足】Meary’s Angle

凹足
※凹足生じる代表疾患はCharcot-Marie-Tooth病
末梢神経障害による遠位四肢有意の筋力障害
また遺伝形式は常染色体優性・劣勢・X染色体性と様々

扁平足

【膝】wiberg指数

Fick CN, et al. Patellofemoral Pain in Adolescents: Understanding Patellofemoral Morphology and Its Relationship to Maltracking. Am J Sports Med. 2020

【基礎】骨化の様式(膜性骨化・軟骨内骨化)


●各論
膜性骨化

②軟骨内骨化

追記
①軟骨基質はプロテオグリカンと線維成分に富んでいる
プロテオグリカンはマイナスに帯電しており、水分と結合しやすい性質を持つ
②Bone coller(骨性の膜)の内部は血流が途絶してしまうため中の軟骨細胞は死滅してしまう
よって空隙が生じる

⑥イメージとしては軟骨細胞が森林伐採し、骨芽細胞が道路を整備する感じか?

↑軟骨細胞層

↑骨芽細胞層


↓メカニズム
軟骨細胞の増殖は表層で行われる 深層に向かうにつれて細胞肥大が生じていずれアポトーシス(細胞死する)
アポトーシスで生じた空隙に骨芽細胞が類骨形成し石灰化を進める

【基礎】骨の細胞(骨芽細胞,骨細胞,破骨細胞)

●総論
①骨の外側で骨芽細胞が骨作る
②骨芽細胞が自らの作った骨に埋もれて骨細胞になる
③骨の内側で古くなった破骨細胞が骨を壊す
というのがざっくりとした流れ

●各論(関連疾患や薬剤も交えて説明)
①骨芽細胞
骨形成細胞から分化したもの骨の表層で骨を作成
※厳密には類骨層を形成
類骨がカルシウム・リンと結合しハイドロキシアパタイト結晶となり膠原繊維の間に沈着し骨基質となる。

リンが何かしらの理由で低下すると結晶を作れなくなるため骨強度は弱くなる
(所謂くる病・骨軟化症状態)

②骨細胞
骨芽細胞が自ら分泌した骨基質に閉じ込められたもの
骨小腔に収まる
周囲の骨細胞同士と突起で連結し情報交換骨にかかる負荷を監視
FGF23(リン排泄するホルモン)やスクレロスチン(骨芽細胞分化抑制するホルモン)も放出
※FGF23産生低リン血症性くる病・骨軟化症も存在する
X染色体遺伝性かFGF23産生腫瘍によることも
ビタミンD製剤使用しても効果が乏しいのが特徴(血中Caは正常)


※スクレロスチンの働き
①骨芽細胞を活性化させるWnt因子を抑制
②破骨細胞を活性化させるRANKL分泌を促進

ちなみにRANKLが破骨細胞に結合するのを邪魔する薬が
デノスマブ(プラリア)
スクレロスチンが各因子と結合するのを邪魔する薬が
ロモソズマブ(イベニティ)
各働きから考えるとプラリアは骨を固くのみだが、イベニティは骨を固くする&骨を新しく作る効果がある
※但しどちらの薬剤も古い骨は残ったままである



また定期的に骨に刺激がないと、スクレロスチンが分泌亢進し骨が脆くなってしまう

③破骨細胞
●機能
骨を破壊(吸収)する→古くなった骨を新しくする為
※メカニズム
酵素や水素イオンを放出し骨コラーゲンやカルシウム塩結晶を融解させる
●構造
多核細胞(5~20個)
骨との接触面は【波状縁(Ruffled border)】を形成
→アクチンフィラメントが多く含有しており明帯とも言われる

骨吸収で生じた凹みを【Howship窩】

●機能調節
副甲状腺ホルモンで促進→血中Ca濃度上げたいから
カルシトニンで抑制

※血中カルシウムが低下したときも破骨細胞が活躍する
副甲状腺ホルモン(PTH)が血中Ca下がった時活性化するのは
PTH分泌→破骨細胞活性化→骨溶かす→血中Ca上げる
という理由のため